筮前(ぜいぜん)の審事

   

黙って座ればピタリと当たる

 「黙って座ればピタリと当たる」
 その言葉は大正時代に実在したエセ占い師の仕業が発祥とされています。
 その仕組みはこうだ。 お客様を接客する際、まず弟子が部屋に案内しそのときに何気なく質問内容や悩みを聞き出しておいて、 占い師が部屋に入った後、合図を送って相談内容を当てていたといわれています。なんとも情けない話です。

情報は大切

 それはそれとして、占いを申し込む際に真実や核心部分を隠して、 あるいは湾曲して相談をされる方も多いものです。 プライバシーの問題や占い師に対する警戒心など様々な要因があるため致し方ないことです。 またお客様の気持ちもよくわかります。 しかし、お客様が与えてくれる情報如何によっては同じ象意であっても解釈が変ってきてしまいますし、 お客様が求めている回答から遠ざかってしまう可能性もあります。 それだけお客様から頂く情報というのは大切なものなのです。

筮前の審事

 対面鑑定ですといろいろとお話しながら鑑定していきますので、ある程度必要な正しい情報が手に入ります。 しかしメール鑑定ですと必要でかつ正しい情報を手に入れることはナカナカ難しい一面があります。 以前私が占い師としてまだ青二才だった頃に、二人の相性を観てくださいという依頼があってみたところ、 「困難があれども相性が大変良く恋愛においてはベスト」ともいえる二人だったのですが、 鑑定後にダブル不倫関係という間柄と解りました。
 初めから知っていれば、違った角度からの適切なアドバイスが言えたろうに…と自身を悔んだものでした。
 占い師としては占う準備として知りうる限りの正しい情報を得て、それから占断に入らなければいけません。
 これを“筮前(ぜいぜん)の審事”といいます。

占い師というフィルター

 タロットでもジプシーでも、また占星術のホラリーでもでてくる象意はほぼ同じですが、 それを読み取り、言葉にして相手に伝えるというのは占い師という人間のフィルターを通ります。 占い師といえども皆さんと同じ生身の人間ですから、お客様からもらう情報が不足していれば、 解釈が曲がってしまう可能性だってあります。だからこそ、この筮前の審事が非常に大切なのです。
 またそういう情報を聞き出す能力も占い師としての能力のひとつといえるでしょう。 あまり情報を聞きださず、インスピレーションで答えようとする占い師は避けるべきです(目先のことは当たりますけどね…)。 占い師としてはこの筮前の審事を大切にすること、 そして占われる側としては信用のできる占い師を見つけること、占い鑑定に関する見逃せない大切な重要事項なのです。

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credit:NASA

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